首都圏の観光・城巡りに使えるお得なきっぷ「のんびりホリデーSuicaパス」の紹介

JR東日本「のんびりホリデーSuicaパス」の紹介です。ルート選択によってはお得になり、モバイルsuica導入済みの方はスマホで買えるので便利です。

きっぷの概要

首都圏のJR内が乗り放題となるきっぷです。

価格:2,670円

有効期間:1日間

物理カードに書き込めるタイプもありますが、モバイルsuica導入済みの方はスマホで購入可能です。エリア外への乗りこしにも対応しており、エリア外の運賃をsuica残高から引きとしてくれるので、窓口や機械で精算する必要がなく便利です。

きっぷの範囲

首都圏のJR線が乗り放題となるきっぷですが、東海道線は小田原まで、高崎線は神保原まで、中央線は大月まで、と痒いところに手が届かない印象を受けます。それぞれ熱海、高崎、甲府くらいまで行ってほしいところですが、先述の通りエリア外への乗りこしには対応しているので、エリアが狭いからといって使い辛い、とも限りません。エリア外へ行く際のお得になる例は後ほど解説します。

ちなみにこの範囲の100名城には以下が入ります。

  • 八王子城(高尾)
  • 小田原城(小田原)
  • 佐倉城(佐倉)
  • 江戸城(東京)
  • 鉢形城(寄居)
  • 足利氏館(足利)

試算

JRで片道1340円を超えるならば往復すればもとは取れるのですが、首都圏は小田急、京王、東急、東武といった私鉄が充実しており、JRを使わずに私鉄を使った方が安いことの方が多いです。それも踏まえた上で試算します。

東京-高尾間の場合、 JR(中央線)945円、東京メトロ+京王618円となり、JRを使わない方が安いです。

東京-小田原間では、JR(東海道線)1518円、東京メトロ+小田急1110円となり、同じく私鉄の方が安いです。なお、東海道線の方が早いのでJRを使うメリットはあり、JRで往復するならば「のんびりホリデーsuicaパス」(以下ホリデーパス)を買った方がお得になります。

上記のように東京を起点に範囲内の目的との往復を考えると、そこまでのお得感は出ませんでした。ちなみに横浜-足利間はJRで片道2640円なので、その時点でホリデーパスと値段がほぼ変わらなくなります。エリアの端から端まで乗るような場合は簡単にもとがとれそうです。

では次にエリア範囲外への乗りこしも踏まえて考えてみます。箕輪城のある高崎を例にします。

東京-高崎間は、JR(高崎線)片道1980円/往復3960円、エリア外となる神保原-高崎間が片道242円/往復484円なのでホリデーパス料金と合計で3154円で、ホリデーパスが約800円のお得になります。同様に東京-甲府間でも、大月からの乗りこし分を踏まえても往復すると300円程度ですが、ホリデーパスがお得です。

注意点

新幹線は乗れません。在来線特急は別途特急券を購入すれば乗車可能なので、おそらく新幹線のチケットレス乗車が、乗車券と特急券のセットでしか対応していないためと思われます。紙のきっぷである「休日おでかけパス」は新幹線対応なのですが、乗りこしの清算が必要になるためsuicaの長所が失われます。個人的には、ホリデーパスのエリア範囲内で新幹線に乗ることはあまりないかと思います。

また、ホリデーの名の通り、土日祝日しか使えません。定期券として使用しているsuicaも使用できません。

まとめ

乗り放題きっぷなので、途中下車しながら色々回ればよいのですが、単純な往復チケットとして使うなら以下を覚えておくと良いでしょう

  • エリア内ではエリアの端から端まで往復する場合かなりお得
  • エリア外に出る場合でもお得になることがある

完全に使いこなそうと思うと考えることの多いこのきっぷですが、購入は簡単で乗りこし精算も自動なので、少しでもお得になるケースではぜひ使っておきたいきっぷでもあります。休日に首都圏で遠めのお出かけを考えておられる方は、ぜひご一考いただければと思います。