読後感想『DIE WITH ZERO』

本の紹介

投資家として成功したビル・パーキンス氏の著書。タイトルの通り自分が亡くなるときは財産が0となっていることを説いた本。アリとキリギリスの寓話を引き合いに、アリは働きすぎ、キリギリスは後先考えなさすぎで、その間を目指そうというような分かり易い話から始まる。アリのように貯めるだけ貯めて自分が楽しむこともなく亡くなる、そういう生き方で良いのかという、考えさせられる内容となっている。

購入の経緯

投資というよりもお金の価値を考えさせられる名著であることは知っており、ここ最近は『ランダムウォーカー』、『敗者のゲーム』と投資系の本が続いたので、お金の使い道・価値観に関する本として読んでみた。結果として読んで正解だったと思っている。

感想

誰だって将来のお金の不安はしたくないから日々働いてお金を貯めて、何歳まで生きるかわからないからお金がなくならないようにつつましく生きて、幸いお金が残れば次の世代に受け継がれる、そういう風に考えていた。だが、この本の主張の通り、自分が使いきれないだけの金は無駄だし、残ったら相続すればいいという考えは自分の無計画を自覚していないだけの甘えだという風に考えが変わった。相続分が残るくらいなら自分がこの先使う分の金を残して次の世代に今すぐに渡すのが、お金の最も有効な使い道だ。お金の価値は若者ほど引き出せ、若いうちに作った「思い出」は配当として一生自分の宝物となる。これは若いうちの自己投資はどんどん行うべきと言い換えても良いだろう。逆に年を取ると自己投資を回収する期間は短くなるし、そもそも挑戦や遊びという「投資」に耐えられる体力が残っていないかもしれない。ベストは出来るだけ自分や家族が若いうちにお金を出来るだけ使いつつ、自分が必要以上のお金を持っている場合は、死後の相続でなく可能な限り早いタイミングで次の世代の若者に渡す、これを目指そうと思えるようになった。

こんな人におすすめ

自分含めて、お金を増やすことを計画的にやれる人はそれなりにいても、お金を無くすことを計画的に考えて実践している人は少ないのだと思う。老人から老人への相続が日本でも(もったいないので)問題になっているが、資産家のお年寄りだけでなく現役世代で資産形成がうまくいっている人にも読んでほしい内容だと思った。